2012/03/16

BubblyVisionのメンテ

またまた来ました。1年半ぶりのメンテです。地元、富山に行ってきました。

僕が多摩美の大学院1年生の時に初の納品ものの仕事として制作したのが「Bubbly Vision」です。それから10年。僕も33歳。おっさんです。。

BubblyVisionは、泡で文字を表示する機械です。
こんな具合にひらがなとか表示出来ちゃいます。


さすがに10年もたつと、BubblyVisionも劣化がひどくなってきました。でも、機構部分は一度も故障なしで、コンプレッサーまで最初のものです。その長寿を実現したのは、おそらく、僕がこだわってつけた制御にあります。

当時はコンプレッサーの連続運転可能なタイプを知らず、連続運転30分程度のエアブラシ用のコンプレッサーを使っていました。それもあり、BubblyVisionでは、泡を発生させる間だけコンプレッサーをONにするように出来ています。その方が泡が表示された後、文字が上昇する間は静かになるし、耐久性も上がる。でも、まさか10年も持つとは僕も驚きです。
芸が細かくて、上についてる蛍光灯も制御してます。アプリが立ち上がると点灯。アプリが終了すると消灯。(アプリが立ち上がった後蛍光灯がつくのがたまりません。制御好きとしては。)

今回のメンテは、移動もありました。なので10年ぶりにバラバラに。
右にある機械はソレノイドバルブです。これで泡の制御してます。

液体の交換とかもするんですが、これが一人で作業するもんだから、超地味で大変な作業なんです。グリセリンを使ってるんですが、これをひたすら注入。それだけで3時間ぐらいかかる。。。

そんな地味な作業をしてる間、とても嬉しいことがあったんです。
おそらく地元の高校生が数人来館しました。
そしたら女の子が「あーここにあるんだー」ってバブリービジョンのことを友達に話してるんです。「私これ結構好きー」と言ってました!!

グリセリンにまみれながら、おっさんになった僕は「そうか、この娘が5~6歳の頃からずっと展示されてるのかー」と思ったんです。
そうなんですよね。一口に10年というと、漠然としてますが、5歳の子が高校1年生に育つぐらいの期間があるわけですよね。しかも、おそらく多くの富山の子供たちが、このワンダーラボという施設に足を運び、バブリービジョンを体験してるのかと思うと、とてもいい気分になってきましたよ。

今回劣化が激しいと言うことで、次回メンテは今年中に予算がつきそうなお話もあったので、できるだけいい形で改修して、長く使ってもらえるようにしたいなーと、しんみり思いました。


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